労働審判制度とは
労働審判制度の概要 時代の変化とともに、労働者の権利意識も高まりを見せ、会社に対し自らの権利を主張する労働者が増えました。 これにより、労働者と事業主の間における、労働条件や職場環境に関するトラブル(個別労働紛争)が増加しています。 これらの争いは原則として裁判で争われるわけですが、通常の裁判では解決に長期間を要することも多いことから、「個別労働紛争の迅速な解決」と言う観点で、行政機関及び司法機関である裁判所の双方に、個別労働紛争解決制度が設けられました。 その裁判所側での制度が「労働審判制度」になります ...
障害年金の受給者を巡る税と社会保険の制度
公的年金の給付の種類と課税 公的年金を受け取ることができるのは老後だけではありません。 公的年金の種類は、老齢年金だけでなく、障害年金と遺族年金の3種類があります。 このうち、老齢年金は雑所得となるため、年金額が一定額以上ある場合は各支払月の年金から所得税が徴収されます。 障害年金や遺族年金は所得税法において非課税とされているため、所得税も住民税もかかりません。 さらに、所得税法上の控除対象扶養親族になるかどうかの判定基準となる所得金額の計算にも遺族年金や障害年金は含まれません。 同居老親と同居特別障害 ...
持参債務・取立債務とインボイス
民法での債務の分類 債務の分類に持参債務と取立債務があります。 持参債務は、債務者が債権者の所に金銭等を持参して弁済する必要がある債務です。 取立債務は、債権者が債務者の所まで金銭等の受取りに行くことで給付を受ける債務です。 昭和時代的イメージでは、持参債務とは、アバートの賃借人が大家さんのところに家賃を持っていく、借金をした人が貸主のところに返済に行く、というようなものです。 取立債務とは、日刊新聞の配達所が購読者のところに新聞代を受取りに行く、事業の売掛金の回収の為に売掛先の会社に毎月末に小切手や手形 ...
外国人労働者数が初の200万人超え
増えている外国人労働者 厚労省は令和5年10月末時点の外国人雇用についての届け出状況のとりまとめを公表しました。 国内で働く外国人は昨年10月末時点で前年と比べ12.4%増えて2,048,675人に上り、平成25年から11年連続で過去最多を更新しました。 外国人労働者の増加率はコロナ禍前の水準まで達しています。 また、比較可能な平成20年以降、200万人を超えるのは初めてです。 国籍別の状況 国籍別ではベトナムが最も多く51万8,364人と全体の25.3%を占めています。 次いで中国397,918人(同1 ...
配偶者手当を見直し人材確保や能力開発に
労働力不足と年収の壁 昨年は30年ぶりの高い水準での賃上げがあり、地域別最低賃金の全国加重平均は時給1,004円と初めて千円を超えています。 短時間労働者(パートタイマー等)の時給も上がっているのですが、浮上しているのが年収の壁問題です。 日本では2040年にかけて生産年齢人口が急減し、社会全体の労働力確保が大きな課題です。 企業の人手不足感は、コロナ前の水準を超え、中小企業の65%は不足超過になっています。 多くの人に長く働いてもらうために、政府は新たな社会保険加入者に保険料を補助する「年収の壁・支援強 ...
被扶養者認定と事業主の証明
「年収130万円の壁」対策 令和5年10月から実施されている、厚生労働省が策定した「年収の壁・支援強化パッケージ」の中に、配偶者や家族の社会保険の扶養に入っている人が、年収130万円以上になることによって、扶養から外れ、国民健康保険や国民年金への加入が必要になり、手取り収入が減ってしまうことを避けるため、就業調整をする所謂「年収130万円の壁」対策として、年収が130万円以上になったとしても、その理由が、一時的な繁忙期における、労働時間の延長に伴う収入変動であるときは、事業主が書面により、その旨を証明する ...
経営者保証ガイドライン ~早期廃業と再チャレンジ~
「会社の破産」=「経営者の破産」? 会社の経営が厳しく、廃業を考えているとしましょう。 経営者の個人保証がある場合、会社が破産すると、経営者も破産するしかないのでしょうか。 いいえ、違います。 法人が破産しても、「経営者保証に関するガイドライン」を活用し、保証債務を整理することで、個人破産を回避し、再出発できる可能性があります。 ガイドラインに基づき保証債務を整理した場合、経営者に一定の資産を残すことを認めています。 経営者保証に関するガイドライン適用要件 ガイドラインに基づく保証債務整理を申し出る場合は ...
物流2024年問題と送料無料の関係
物流の2024年問題 物流は生活や経済活動を支える重要なインフラです。 しかし物流を支えるトラックドライバーは労働時間が長く賃金も低いことが多く、担い手不足が深刻化しています。 そこで物流業界の働き方改革を進めるため、2024年4月より時間外労働時間に年960時間の上限規制が適用されることとなっています。 しかし何も対策を講じなければ2024年度には14%、2030年度には34%の輸送力が不足し、物流が停滞しかねないといわれています。 消費者庁の呼びかけ 将来の物流をささえるため、物流事業者、荷主企業や政 ...
中堅・中小企業の賃上げへ ~大規模成長投資補助金~
中堅・中小向け大規模成長投資補助金とは 本事業は、地域の雇用を支える中堅・中小企業が、足下の人手不足等の課題に対応し、成長していくことを目指し、大規模設備投資を促進することで、 地方における持続的な賃上げを実現することを目的とした大型補助金です。 工場や倉庫、販売拠点などの新設や増設、最先端の機械や省力化できる設備の購入、ソフトウェアの購入や情報システムの構築費などが対象となります。補助上限額が50億円とかなり大がかりな補助金となっています。 補助事業期間 交付決定日から最長で令和8年12月末まで。 ※た ...
36協定の届け出と時間外労働上限規制
3月は36協定の提出最盛期です 36協定は「時間外、休日労働に関する労使協定」のことです。 年度終わりの3月から新年度の4月頃に36協定を労働基準監督署に提出する企業が多いため届出が集中します。 企業が従業員に法定労働時間を超えて労働させたり、休日に労働させたりする場合、あらかじめ36協定を締結し労基署に届け出る必要があります。 労基法第36条で規定されているので「サブロク協定」といわれます。 法定労働時間と所定労働時間 法定労働時間とは労働基準法で定められた1日8時間、週に40時間以内の労働時間のことで ...









